越後長岡城下年中行事 正月十一日

十一日御蔵開祝儀。・・・ 「御酒三献、御肴一種を賜ふ。」


〇今日盲女(ごぜ)の年始とて、数人集まりて表町・裏町を
廻りて「数の寶をつみかァさね、しよんがいなァなーー」
といふて錢を乞ふ。神田町へは廻らず。
反町本『懐旧歳記』より

絵図「正月十一日、盲女の年始」には、
三味線を弾きながら歩く盲女と、もう一人鼓を持つ人と二人連れ。
子供や、子供をおぶった女性も描かれて、背景には、門松。
門松は、竹竿を組んで注連縄を張り、真ん中に「正月のもの
ハの文字の目出度を用ゆ」ということで、ハの字にした注連縄飾りに、
橙、ゆずり葉、昆布?、シデなどがついているのが確認できる。
その竿の上の両端にさらに大根締め(海老締め?)が添えられている。
笹竹と松と榊?を菰で巻いて、竹竿にとりつけ、
竹竿の根元は雪で固められている。
松の枝には雑煮などの供物を入れる「御器」が見える。


七日には、飾り注連縄は取り、松を左右1本にするようなことが
書いてあるので、十一日といいながら、この絵図の門松は
元日の門松飾りを書いているように思える。

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