粉菓子のこと12 大津の「粟津の里」

滋賀県大津の亀屋広廣房の「粟津の里」。


「粟津の里」持ち上げてみて、軽さにびっくり。
包みを広げて、取り出そうと触ってみて、あ、「山科!」と思う。
思いついて、レンジで5秒ほどチンしてみたら、よりおいしい。

しおりに、「膳所」も「粟津」も同義とある。
実際に粟を使うというより、粟=神饌という、いにしえのイメージを
大切に引き継ぎ、「粟」という言葉にこだわっているように思われる。
実際に粟という穀物を使うというより、「粟」という言葉が指し示す
古式ゆかしさを重んじているように感じた。

糯米を使っていると本には紹介されており、上南粉など炒りみじん粉を
つかってつくるのが一般的な「山科」の食感と似ていることからもうなずける。

「白雪糕」「生じめ」との一番の違いは、ウルチではないこと。
これなら、日持ちも、硬くなることもクリアでき、店売りが可能になるかと
思われる。お菓子屋さんの工夫がしのばれる。

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