玉兎のはたき餅

「玉兎」、月の兎は縦杵を持っている。
中国などでは、穀物や薬を粉にすることも含めるようだが、
日本では、もっぱら餅搗きのみである。「月」は「搗き」とも
音が重なって、なおのこと兎は餅搗きをすることに。
「玉兎月乃景勝」などの演目でも餅搗きが見所という。

そのため、日本の玉兎は横杵を持っていることも多い。
モチ米の餅搗きは、横杵であって、縦杵ではないからだ。


しかし、ウルチ米の餅の場合は、縦杵で粉にはたき、縦杵で搗く。
横杵では非常に搗きにくいのだ。大きく振り上げるのではなく、
小刻みな上下運動で練るように叩く、はたくことで、餅状になる。
何年か前に静岡の岡部宿でみつけた「はたき餅」
大陸では、こうしたはたき餅、粉餅(群馬などこの呼び名のところも)が多い。
ウルチの粉食文化が主流だからだと思う。

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