ふきよせ その11 長岡紅屋のふきよせ

長岡の菓子店、文化2年創業とされる「紅屋重正」の
明治19年の菓子製造下帳(長岡市立図書館古文書資料室蔵)に、
「吹寄せ」「塩吹寄」が、「うばたま」「辻占」「白雪糕」、などとともに
頻繁に製造されている様子がうかがえる。

「白雪糕」は粳米粉と四温糖でつくられている。
落雁系の押しものとは明らかに違う、ウルチ粉である。
これは、おそらく生米粉を使っていると思われる。
良寛さんが何度も所望した「白雪糕」は、明治の長岡で、
まだちゃんと生きていたようだ。
これは、粉菓子文化のルーツでもある。

この資料は、南蛮菓子である「かすてら」「花かすてら」「かるめら」
なども見られ、大変興味深い記録である。

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