玄米米粉で「犬の子」


インノコ朔日。
象ったところ。最後に蒸し上げるとつやつやに。

新潟県では、2月1日に米の粉をこねて、動物のかたちなどの団子を
つくってきた。動物の団子を総称して「犬の子」と呼ぶ。
江戸時代、1813年に日本各地に送った『諸国風俗問状』に対し、
越後長岡からの「答書」にも「牛馬鶏杯の形を作り戸ぶちに飾る」とある。
たしかに、三条や見附の市史には、白い団子の動物が障子の桟
に並べられた写真も見え、秋田の「犬っこ」とも共通の民俗ともいえる。

江戸時代末期の『越後長岡城下年中行事』には
 「二月 狗の子朔日」の記述もある。

そして、地域によっては、小正月のまゆだまの枝につけられたり、
涅槃会の団子としてもつくられた。


今回初めて、長岡製粉の玄米の米粉を使ってみた。
長岡産のコシヒカリの玄米が微粉に加工されていて、
きめの細かい玄米しんこ団子ができ、つくりやすさも白米とかわりない。
粉だとさほどわからないが、こねてみると色の違いがはっきりわかる。
玄米の栄養価をまるごと吸収できて、ありがたい。
上の写真の犬の子は、玄米米粉と白米米粉の両方でつくってみた。

昔の農民は、くず米をつかったとも言われ、まっ白ではなかっただろう。
十日町・津南などではそば粉も使ったという。
白いというだけで、贅沢だったのだ。
色を使うようになったのは、後からだと思う。

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